メリッサ(レモンバーム)とは?
古代ギリシャから2000年以上の歴史あり
メッリサは解熱や発汗、強壮や長寿のために利用されていた薬草で、11世紀アラビアの医師イブン・シーナは著書『医学典範』に「心を明るくし、生気を強める」と記載しています。melissaはギリシア語でミツバチの意味。ミツバチを引き寄せる働きがあり、ハチミツを得るためにも重要な植物でした。
メリッサの精油は超貴重
植物としてのメリッサは、耐寒性があり、高温多湿にも比較的強く丈夫です。また繁殖力がきわめて旺盛で、こぼれ種からどんどん子孫を増やし、育てやすいのが特徴。ただし、葉に含まれる精油分は非常に揮発しやすく、蒸留して得られる精油量は本当にごくわずか。ローズやネロリなどと同様に、精油はとても高価です。
メリッサの詳細データ
学名 | Melissa officinalis |
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科名 | シソ科 |
抽出部位 | 葉 |
原産地 | フランス、ドイツ、地中海地方 |
主な成分 | トラール、シトロネラール、β-カリオフィレン、ゲルマクレンD |
作用 | 血圧降下、抗うつ、抗ウィルス、抗炎症、 抗真菌、抗ヒスタミン、子宮強壮、消化促進、 神経強壮、鎮静、鎮痛、鎮痩 |
色 | 淡い黄色 |
メリッサの効果・効能
【心】ショックや不安を落ち着かせる
パニック、ショック、不安、ヒステリーなど、許容範囲を超えた深い悲しみや苦しみによって受けた心のダメージから救い出す働きがあります。いつもの精油では助けられないときに。また、強い鎮静作用があり、更年期における気分の浮き沈みを安定させるのにも有効です。不安や緊張に伴う不眠の助けにも効果的です。
【体】風邪のひき始めや花粉症対策にも
心拍数や血圧を安定させる働きがあります。ストレスからくる胃痛、腸にガスがたまる鼓腸、便秘などの消化器系のトラブルにも有効。また発汗と解熱の働きがあるため風邪の引き始めに足浴などで使用すると良いでしょう。痛みの緩和のためにトリートメントで用いることも。花粉症などの鼻炎にも有効です。
【肌】低濃度の使用でニキビケアに
抗菌作用があり、単純ヘルペス、帯状庖疹、カンジダ症の改善に役立ちます。収れん作用により、ニキビや吹出物ができやすい肌のケアにも有効。ただし、皮膚に刺激を与えることがあるので低濃度で使用するか、芳香蒸留水を利用すると良いでしょう。この精油は濃度が薄くても充分に力を発揮します。
メリッサのおすすめブレンドや活用法
シトラス、フローラル、レジン、ハーバル、ウッディ、スパイス系の精油と調和します。ほとんどすべての精油と好相性。 香りが強く希少で高価な精油で皮膚刺激があり、少量で作用を発揮するため、少量をブレンドすれば十分です。
軽やかでかつ深みのある甘さ
メリッサ1滴十ローズオットー1滴
落ち着きのあるゆったりとした香り
メリッサ1滴十ネロリ1滴
ブレンドアドバイス
花系、柑橘系と相性が良い。ただ、個性を活かして単体で使うのもおすすめです。
メリッサの主な使用法
芳香浴・沫浴・ボディトリートメント・バスキンケア・ヘアケア
メリッサの注意点
皮膚刺激が強いので、皮膚に使用する際は低濃度で使用することが必要です。(1%までで使用する)