ラベンダーとは?
古代より薬用、浴用に使用
古代エジプト、ギリシャ、ローマなどで日常的に使用されました。Lavanderの語源は「洗う」という意味のラテン語Lavareからきており、ローマ人たちが洗濯や浴用に使用したといいます。フランス人医師、ジャン・バルネ博士(P.17)は1950年代の第1次インドシナ戦争の際にフランス軍の軍医として働き、兵士の負傷のためにラベンダー精油を使用し、火傷の手当てや消毒、鎮痛剤、鎮静剤として、戦地で効果をあげました。
活用度はNo.l。肩の力がほぐれる香り
ラベンダーに始まり、ラベンダーに終わるといっても過言ではないほど活用範囲が広く手元に置いておきたい1本です。やさしい甘みのあるシソを思わせる香りで、鎮静と鎮痛に優れ、万能薬的に使われています。
ラベンダーの詳細データ
学名 | Lavendula angustifolia |
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科名 | シソ科 |
抽出部位 | 花 |
原産地 | フランス、イギリス、ブルガリア、オー ストラリア(タスマニア)、モルドバ |
主な成分 | 1,8-シネオール α-ピネン、リモネン |
作用 | 血圧降下、抗うつ、抗炎症、抗菌作用、 鎮厘、鎮静、鎮痛、皮膚再生、免疫刺激 |
色 | 透明または薄い黄色 |
ノート | ミドル |
ラベンダーの品種
スパイクラベンダー(Lavandula latifolia)
標高500m前後に生息し、シャープな香りが特徴的。 抗ヒスタミン作用や抗炎症作用などがあり、呼吸器の ケアややけど、虫さされの手当てに使います。
主な成分:リナロール、1.8-シネオール、カンファー
ラバンジン(Lavandula hybrida)
ラベンダーとスパイクラベ ンダーの交配種で、香り、成分、生育する標高、いずれも両者の中間的な特徴を もちます。ストレス緩和に役立ち、風邪や筋肉痛のケアにも使えます。
主な成分:酢酸リナリル、リナロール、カンファー、1.8-シネオール
フレンチラベンダー(Lavandula stoechas)
花の形、香りともに個性的。精油はケトン類を多く含むため乳幼児、妊産婦、授乳中の人、てんかんの患者への使用は避けます。
主な成分:フェンコン、カンファー
ラベンダーの効果・効能
【心】呼吸を深めてリラックスを促す
ラベンダーの鎮静作用は古くから有名。ストレス による心身のトラブル緩和に役立ちます。緊張や不安で寝つけないときには、張りつめた神経をゆるめて安らかな眠りに導きます。浅くなっている呼吸を深めるので、睡眠の質の向上にも役立ちます。ほんのり香らせるのがコツ。濃いと逆効果になります。
【体】咳を鎮めるほか、コリ・痛みも緩和
抗菌作用があり、また炎症も鎮めるため、風邪などの呼吸器系のトラブルに役立ちます。香りによるリラックス効果も症状緩和の大きな助けになります。肩コリや筋肉痛、腰痛、月経痛など筋肉のけいれんや痛みにも有効です。血圧を下げる働きもあるので、血圧が上がりやすいときには、芳香浴で利用すると良いでしょう。
【肌】やけどや日焼け、傷の手当てに
抗菌、抗炎症、鎮痛、細胞成長促進作用と、やけどをしたときの回復に役立つ作用がそろっています。軽いやけどや日焼けした肌をすみやかに回復してくれます。大切なのは、まず清潔な水で冷やしてからケアをすること。吹出物やフケが気になる肌や頭皮のケアにも有効。虫刺されや小さな傷、床ずれのケアなどにも役立ちます。
ラベンダーのおすすめブレンド
シトラス、フローラル、レジン、ハーバル、スパイス系の様々な精油と調和します。ブレンドすると全体をまとめあげて調和をとるので、ブレンドがうまくいかないときに少量加えてみるとよいでしょう。皮膚刺激のある精油を和らげる効果があります。
どこまでもやさしい香り
ラベンダー1滴十口一マンカモミール1滴
おだやかで安らぎを感じる香り
ラベンダー1滴十ベルガモット2滴
元気をとり戻せるような明るい香り
ラベンダー1滴十コリアンダー1滴
ラベンダーの主な使用法
芳香剤・沐浴・ボディトリートメント・スキンケア・ヘアケア・洗濯
ラベンダーの使用上の注意点
低血圧の人は眠気、だるさを引き起こす可能性があります。