グリーンナッツオイルとは?
グリーンナッツオイル とはオメガ3とビタミンEを豊富に含んだ油で、ペルーのアマゾン(熱帯雨林)に生えるグリーンナッツ(インカインチ種子)から搾られています。グリーンナッツの他に「サチャインチオイル」や「インカインチオイル」などと呼ばれることもあります。
オメガ3脂肪酸系(αリノレン酸)を含む油といえば、一般的にえごま油や亜麻仁油が有名ですが、グリーンナッツオイルにはオメガ3脂肪酸が50%以上も含まれているといわれています。
このオメガ3脂肪酸(αリノレン酸)は体内で作り出すことができない必須脂肪酸ですが現代人に不足しがちな脂肪酸ともいわれています。
また、グリーンナッツオイルには抗酸化作用の高いビタミンEも豊富に含まれています。「若返りのビタミン」ともいわれるビタミンEはアンチエイジング効果が高く期待できます。
グリーンナッツに含まれるオメガ3脂肪酸(αリノレン酸)とビタミンEについて
オメガ3脂肪酸(αリノレン酸)
現代人に不足しがちなオメガ3脂肪酸は体内で作り出すことができない必須脂肪酸です。
グリーンナッツオイルに含まれる脂肪酸組織は、オレイン酸が8%、リノール酸が30%、αリノレン酸が50%と圧倒的にαリノレン酸が豊富です。
油分は「飽和脂肪酸」と「不飽和脂肪酸」のふたつに分かれます。
肉などの油分や、常温の個体の油のことを飽和脂肪酸といい、不飽和脂肪酸は植物油の主成分となっており、常温で液体の油のことです。
この不飽和脂肪酸とは「オメガ3」、「オメガ6」、「オメガ9」の三つに分類されます。
オメガ3は青魚の油に含まれるDHAやEPA、えごま油や亜麻仁油に含まれるαリノレン酸など、構造の中に炭素の結合をふたつ以上もつ多価不飽和脂肪酸の総称のことをいいます。
不飽和脂肪酸のかなでもオメガ3は現代人に特に不足しているといわれています。
その逆に、家庭で一般的によく使われるサラダ油やマヨネーズなどに代表的に含まれているオメガ6脂肪酸の摂りすぎ心配されています。理想的な摂取比率は、オメガ3:オメガ6=1:4といわれていますが、実際のところは、1:10、ひどい時では、1:50と偏っていることもあります。
この摂取比率のバランスが崩れてしまうことによって体調不良や生活習慣病、肥満の原因になってしまいます。
オメガ3脂肪酸が不足し、オメガ6脂肪酸の摂取が増えることでアレルギーや心疾患、脳卒中、がん、認知症などのリスクが高まってしまいます。
また、えごま油や、亜麻仁油は酸化しやすく熱に弱いといわれており、加熱しない方法で摂取することがおすすめされていますがグリーンナッツオイルはビタミンEも豊富に含まれているため酸化しにくく、加熱調理に使用しても効果がなくなってしまうことはありませんので普段の調理に手軽に使用できます。
ただし、天ぷら油などの長時間加熱することは不向きなので炒め物程度に使用するのがおすすめです。
ビタミンE
グリーンナッツオイルには天然のビタミンEがとても豊富に含まれています。
同じ油でビタミンEが豊富といわれている「ひまわり油」には100gあたり38.7mg含まれており、食べ物中でもビタミンEが豊富なアーモンドで29.4gですが、グリーンナッツオイルには100gあたり200mgと断トツに多く含まれているのが特徴です。
不飽和脂肪酸はとても酸化しやすい成分ですが、このビタミンEが豊富に含まれていることで酸化を防ぎ、熱に強い油を作り出しています。
ビタミンEが不足すると皮膚の細胞が弱まってしまい、老化を進める原因となってしまったり、血行障害などのリスクも高まります。
また、ビタミンEを積極的に摂る事で血行促進の作用が期待でき、冷え性や肩こり、むくみなどの改善にも役立つといわれています。血流が良くなることでお肌の代謝も良くなるので、相乗効果が期待できます。
グリーンナッツオイルの効果・効能
上記でご紹介したオメガ3脂肪酸(αリノレン酸)と、ビタミンEを継続して摂取することで様々な効果・効能が期待できます。
アンチエイジング
グリーンナッツオイルに含まれるビタミンEは老化防止や紫外線予防、シミ・しわの改善に役立ちますのでアンチエイジングには欠かせません。
生活習慣病予防
αリノレン酸には血行促進の手助けをする働きがあるため、血流がサラサラになり、動脈硬化や生活習慣病の予防に役立ちます。
女性ホルモンの分泌
ビタミンEを上手く摂取することで更年期障害の緩和や不妊症、生理不順などの女性ホルモン分泌の手助けをしてくれます。
ダイエット効果
αリノレン酸を摂取することで善玉コレステロールを増やし悪玉コレステロールを減らす働きをするため、中性脂肪をつきにくくし、さらに新陳代謝が活発になるので適度な運動と併用することで更に健康維持やダイエットに効果的です。
グリーンナッツオイルの1日の摂取量
現代人に不足しているオメガ3脂肪酸は厚生労働省でも摂取することを推奨されています。
厚生労働省が定める推奨摂取量は、
■男性:2.1〜2.4g
■女性:1.8〜2.1g
とされています。
これはグリーンナッツオイルで小さじ1杯〜大さじ1杯程度となっているので、過剰摂取することもなく継続して摂取しやすい量です。
さらにビタミンEの理想的な1日の摂取量は、
■男性:7.0mg
■女性:6.5mg
といわれています。
グリーンナッツオイル大さじ1杯に含まれるビタミンEは24mgなので1日の摂取量を満たしています。また、ビタミンEの耐容上限量は650~700㎎なので過剰摂取にはなりませんので安心です。
グリーンナッツオイルの副作用は?摂り過ぎは危険?
現在、グリーンナッツオイルによる副作用の報告はありませんが、グリーンナッツオイルにはαリノレン酸だけでなく、オレイン酸、リノール酸も含まれており、中でもリノール酸を過剰摂取するとオメガ6脂肪酸の摂取量が増えてしまいます。
このオメガ6脂肪酸の摂取が増えてしまうと、花粉症やアトピーなどのアレルギーの誘発や、
ガンや心疾患のリスクを高めてしまうといわれています。
ただしオメガ6脂肪酸はオメガ3脂肪酸と同じく体内で作り出すことのできない必須脂肪酸なので、厚生労働省が推奨する比率をしっかり守りましょう。※推奨比率、オメガ3:オメガ6=1:4