リンゴの果汁をアルコール発酵し、酢酸発酵させたお酢を「リンゴ酢」と呼んでいます。ここでは、リンゴ酢がもつ、さまざまな健康・美容効果や摂取方法を紹介します。
リンゴ酢とは?
リンゴの果汁をアルコール発酵し、酢酸発酵させたお酢を「リンゴ酢」と呼んでいます。
またリンゴ果汁のみで熟成・発酵させるリンゴ酢もあります。
リンゴ酢は海外でも注目を浴びていて「アップルビネガー」「シダービネガー」と呼ばれ親しまれています。「酢」は身体に良いとされていますが毎日摂取することはなかなか難しいです。リンゴ酢はお酢の酸味にリンゴのフルーティーな風味が残るためどんな食品とも相性がよく摂取のしやすさも魅力です。リンゴ酢がもつ、さまざまな健康・美容効果や摂取方法を紹介します。
リンゴ酢がもたらす健康効果と効能
疲労回復効果
リンゴ酢にはリンゴ酸やクエン酸が含まれます。そのリンゴ酢は疲労物質と呼ばれている乳酸の生成を抑制する効果があります。また、夏バテ防止効果や筋肉痛を緩和する効果もあります。
ダイエット効果
・リンゴ酢に含まれるアミノ酸には脂肪の分解を助ける働き、クエン酸には代謝を促し、脂肪の燃焼を助ける働きがあります。この効能によりダイエット効果が期待できます。
・またリンゴ酢にはカリウムが多く含まれています。他の酢よりも比較的豊富に含まれているカリウムによって塩分の排出を促し、血圧を下げる効果があります。高血圧の改善によってむくみ防止に役立ちます。
血液サラサラ効果
・リンゴ酢に含まれるアミノ酸には脂肪燃焼のダイエット効果だけではなく、血液をサラサラにする効果があります。アミノ酸に含まれる善玉コレステロールを増やす効能で中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、血液をサラサラにすることが期待できます。
美肌効果
・リンゴ酢にはカリウム・カルシウム・マグネシウムなどが含まれているためそれらの相乗効果で血液の新陳代謝が良くなります。
また、血行も良くなることから美肌効果も期待できます。リンゴ酢は、ビタミンCの破壊酵素を緩和する作用もあるためビタミンCが損なわれずに体内で効果を発揮してくれます。リンゴ酢には豊富なミネラル類や食物繊維も含まれているため美肌効果・アンチエイジング効果がおおいに期待できます。
便秘解消
・リンゴ酢に含まれる「有機酸」という成分には腸内で働く善玉菌を活性化させる効能があります。善玉菌といえば、ヨーグルトに含まれているということで有名ですが腸内環境を良くするために必要な菌です。善玉菌の活性化により便秘解消が期待できます。
・他にもリンゴ酢にはアップルペクチンという成分があります。アップルペクチンにはビフィズス菌や善玉菌を増やす役割があります。アップルペクチンにより、腸の蠕動運動(食物をある一定の方向に動かす運動)が活性され、便秘解消につながります。
・リンゴ酢に含まれる「ペクチン」には利尿作用もあるため、体内に溜まっている老廃物を排出するデトックス効果もあります。
二日酔い対策
・リンゴ酢を摂取すると肝臓が活発になることからアルコールを分解する速度を速める効果があります。そのことからお酒を飲んでいる最中に摂取すると良いとされています。最近では「リンゴ酢チューハイ」などもよく見かけます。リンゴ酢をうまく利用すると二日酔いにならない工夫ができるということです。
リンゴ酢は血糖値をコントロールしてくれる?
・リンゴ酢には血糖値の急な上昇を防いでくれる効果があります。リンゴ酢に含まれる酢酸成分により糖質が体内に吸収されるのを抑制してくれるためです。またその酢酸には胃の働きを弱めて消化を遅らせる効果があります。就寝前に摂取した糖質の吸収をゆるやかにし、血糖値の変動を抑えてくれるというわけです。
リンゴ酢の作り方
~作り方~
・リンゴ⇒200g/中くらいのリンゴ1個分
・お酢 ⇒400ml(添加物の入っていないお酢であれば穀物酢・黒酢・米酢など何でもOKです。)
・氷砂糖⇒200g
・保存ビン
~リンゴ酢作成の10ステップ~
1. リンゴを1個丸ごとよく洗います。
2. リンゴの水分をキッチンペーパーなどでよく拭き取ります。
3. 芯を取り除き、いちょう切りにします。(皮は剥かず2㎝幅にカットします。)
4. 大き目の鍋に③で切ったりんごをいれます。
5. さらに氷砂糖もいれます。
6. ここでお酢を投入します。
7. 材料をすべて鍋に入れたところで弱火にかけます。
8. じっくり温めていき、沸騰はさせずにやく60℃で火を止めます。
(60℃をこえてしまうと、酵母や発酵菌が死滅してしまうので要注意)
9. 粗熱がとれるまで待ち、そのまま保存ビンへ入れます。
10. そのまま常温で12時間~24時間おくと完成です。
(数十分で氷砂糖も解けていきます。)
できあがったリンゴ酢は常温で1年ほど保存することができます。
※直射日光を避け冷暗所保存
リンゴ酢の作り方(レシピ)
→リンゴ酢のレシピ(リンゴ酢 牛乳,リンゴ酢 ピクルス)
ドリンクとして
リンゴ酢+お水orお湯or炭酸水でシンプルに。(リンゴ酢1に対して5倍~7倍ほどで割ります。)酸味が苦手な場合ははちみつを少し加えると比較的飲みやすくなります。
牛乳or豆乳割りで飲みやすく
それでも酸味が気になる場合はリンゴ酢+牛乳or豆乳+はちみつで割るとラッシーの様な味わいになり、よりリンゴ酢の酸味を感じにくくなります。(はちみつを投入する場合は少量のお湯で溶かしてください。)
~牛乳or豆乳割のレシピ~
・リンゴ酢 ⇒大匙2
・はちみつ ⇒大匙2
・お湯 ⇒少々
・牛乳or豆乳 ⇒150ml
牛乳or豆乳割りで飲みやすく
それでも酸味が気になる場合はリンゴ酢+牛乳or豆乳+はちみつで割るとラッシーの様な味わいになり、よりリンゴ酢の酸味を感じにくくなります。(はちみつを投入する場合は少量のお湯で溶かしてください。)
~牛乳or豆乳割のレシピ~
・リンゴ酢 ⇒大匙2
・はちみつ ⇒大匙2
・お湯 ⇒少々
・牛乳or豆乳 ⇒150ml
リンゴ酢ピクルスとして
ピクルスにしたい野菜を切り、(トマトやセロリ、きゅうりやニンジンなど)ジップロックにそれぞれの材料を入れて混ぜ合わせ一晩寝かせるだけで完成です。
~リンゴ酢ピクルス材料~
(野菜とリンゴ酢の比率の目安)
リンゴ酢150ccに対して
・きゅうり ⇒2本
・ニンジン ⇒1/2本
・はちみつ ⇒大匙1
・塩 ⇒小匙1/2
・七味唐辛子 ⇒お好みで
リンゴ酢スムージーとして
材料をミキサーにかけるだけの簡単レシピです。フルーティーな味わいでとても飲みやすく、おすすめです。
~リンゴ酢スムージー材料~
・リンゴ酢 ⇒大匙1
・リンゴ ⇒1/4個
・バナナ ⇒1本
・氷 ⇒少量
リンゴ酢摂取時の注意点
・リンゴ酢は1日の摂取量として、大匙1杯が目安とされています。(多くても大匙2杯までにしてください。)お酢そのものを飲みすぎると食道や胃が荒れてしまうことがあるため、摂取量には十分注意してください。
・リンゴ酢は原液で飲むと刺激が強いため、水orお湯or炭酸水or牛乳などで割る摂取方法が望ましいです。
・リンゴ酢を摂取するタイミングとして空腹時は避けるようにしてください。酸の刺激で胃に負担がかかってしまうからです。
・リンゴ酢に含まれる酸には歯の表面のエナメル質を溶かしてしまう作用があります。「知覚過敏」の原因は歯の表面のエナメル質が溶けることにあります。リンゴ酢を摂取した後は口内ケアを怠らないようにしましょう。